企業に起こり得るリスクの芽を早期発見します

人事・労務に関するお客様のご相談に対応する業務を担っています。

 

今まで仕事に携わる中で、これほど大きな悲しみと、同時に大きな希望を抱いたことはないと言える経験があります。

 

事業承継に失敗したお客様が、社員の給料も払えず、倒産した時のことです。
最後のお金の使い道を、感情を押し殺しながら、そのお客様と打ち合わせている中で、相手の方が泣き崩れる場面もありました。
手は尽くしましたが、結果としてこのようなことになったのは大変辛かったです。

 

数日後、別のお客様の会社にお伺いした時のことです。
その会社の社長が私に、「当社の経営理念に、社員の幸せに関する文言を加えようと考えているんだけど、どう思う？」とおっしゃったのです。

 

その時、私はせきを切ったように泣き出してしまいました。
きっと自分が自覚している以上に、気持ちが参っていたのだと思います。

 

社長は、私が口を開くまで、黙って待っていて下さいました。
私はきっと、安心したのだと思います。
そして、このような経営者の方々と非常に近い位置で仕事ができている自分の環境をとても大切に思い、大きな希望を感じました。

 

この出来事から、私は専門家としてお力添えできる限界というものがあることを学びました。
しかし、だからこそ、今は企業に起こり得るリスクの芽を早期に発見し、改善できるように、積極的なご提案を行う事を心がけて仕事に取り組むようにしています。