経営者としての生き方・考え方を学びました
建設業だから難しい?打つ手を模索する日々
建設業には難しい面が2つあるんです。
1つは、現場が終わらないと利益が出ているかどうかが分からないこと。
全て支払って、入金があって、そこから計算して、いろいろな数字が分かるのが3ヶ月後とか4ヶ月後とか・・・。
また、建設業にはランクがあって、赤字を出したらランクが下がってしまいます。
でも、赤字になるかどうかなんて、先に読めないんですね。
ランクがちゃんと維持できないと、できる仕事の範囲に影響が出ます。
これがもう1つの難しいことです。
例えれば、目隠しして走っているようなものです。
こういう難しくて分からない部分、悪い部分をなんとかしなければならないと思っていました。
加えて、手形や経理の処理のことも、分からない事が山のようにありました。
結果が出てからではもう打つ手がありません。
結果が出る前に把握して対策できるようになりたかった。
しかし、当時の税理士の先生には、「建設業では難しい」と言われました。
それでも、せめて月次決算ができるようになりたくて、中小企業大学校などに経理や経営管理を勉強しに行きました。
「月次決算にして、もうかる会社にしませんか?」 ― これだ!と思った
ある時、経済リポートに書いてある記事が目に留まったんです。
「月次決算にして、もうかる会社にしませんか?」という内容の、池永さんの記事でした。
これだ!と思って、迷わず池永経営のセミナーに参加したのが、お世話になったキッカケです。
最初に言われたのが、「膿を出しましょう。」
その意味が分かりませんでした。
自社の決算書に何の疑問も持っていませんでしたが、実際の経営に則してきちんと見直すと、一気に先行きの怪しい数字になりました。
それからは、毎月数字に向き合いました。
池永先生には、月次決算の数字を見ながらいろいろ問い掛けて頂き、それを基に考えをまとめました。
ちょっとでも疑問があって聞いてみると、何かしらの答えをくれます。
当時は池永先生にすごく厳しいことを言われましたよ。
「一回会社をやめた方が近道かも」って。
でも、ここで辞めてしまったらたくさんの人に迷惑をかける。
社員を何人も抱えていましたし、その家族のことを考えると、辞めるという選択肢はありませんでした。
だから、こんな手はないか、あんな手ではどうか、と必死に考えました。
その結果、行きたい方向が見えてきて、池永さんにも方法を教わりながら修正を重ねました。
時には意見が合わないこともありましたが、当社のことを考えてのアドバイスですから大変ありがたかったです。
あらゆる方面でのサポートのおかげで「打つ手は無限」
「経営者は、社員とフラットな関係だと思っているが、そこには必ず段差がある。
だから、社員に何かを伝えようと思ったら、必ず1段低いところまで降りないといけない。」
これは、池永経営主催の勉強会で講師の方から教わりました。
このおかげで、スタッフあっての経営者なんだと、謙虚さがどんなに大切であるかを考えるようになりました。
私にとっては、税務・会計以外の面での大きな学びでした。
他にも、株のこと、事業承継のこと、労務や年金、保険に関連して健康のことに至るまで、本当に総合的にアドバイスを頂いています。
妻も、「担当の谷口さんがこうやって相談に乗ってくれてアドバイスしてくれなかったら、今のように数字を理解して経営に取り組めなかった」と言います。
当社の担当である谷口さんを始め、それぞれの専門分野でたくさんの方にお世話になっています。
関与して頂いて20年。
商売ですから、苦しい時も多かったです。
その中で、経営者としての生き方、考え方などたくさんのことを学びました。
そして何よりも、物事を前向きに考えるようになりました。
月次決算書の表紙に書いてあった「打つ手は無限」の言葉に何度も励まされました。
今後も、池永経営には自分の相続までお世話になるつもりです。